横浜シネマ・ジャック&ベティの30周年記念映画『誰かの花』が上映!

第34回東京国際映画祭「アジアの未来部門」で上映作品の映画『誰かの花』が11月4日、角川シネマ有楽町で上映され、上映後のQ&Aイベントに奥田裕介監督、主演のカトウシンスケ、村上穂乃佳が登壇した。

同作は、ミニシアター『横浜シネマ・ジャック&ベティ』が30周年として企画・製作。団地のベランダから落ちた植木鉢をめぐる、偽りと真実の数々に翻弄される主人公と家族や隣人の姿を描く。

奥田監督は「30周年の節目のお祭り的なものではなく、ジャック&ベティで流れていてほしい映画を目指して作りました。最初は別のお話を書いていましたが、5年前に身内が交通事故で亡くなったことを書かないと前に進めないと思いました。最初は交通事故がダメだというお説教みたい話でしたが、被害者家族が加害者になった時に心がどう動くのかと思いました」と作成した経緯を述べた。

カトウは「なぜ団地を舞台にした映画になったのだろうかと思いましたが、やっているうちに監督が目指していることが分かりました。リアリティーがあって、地続きで芝居ができました」と語った。

村上は「団地にはいろいろなお店があって、小さな町のようでした。コロナ禍であったためか、多くの店が閉まっていましたが、あそこに住んだら、全部が済んでしまうような場所でした」と振り返った。

イベント最後に奥田監督は「みなさんがどう思われたのか、ご感想をいただきたいです」と観客に呼び掛けた。

映画『誰かの花』は、12月18日に横浜シネマ・ジャック&ベティで先行上映、1月29日より全国で順次公開。